良い感じに光が入ります。
真夏に直射日光が入り難くなる角度(外部から見え難い)になるよう格子のピッチ・奥行寸法を決めました。
また、ビスや釘が一切見えないよう、仕口や組み方にはかなり気を使いました。基本は既存合わせですが、仕上りは既存以上になったと思います(笑)。
京町家・古民家の改修・リフォームのアラキ工務店、米沢からの一言でした。
出格子の側面です。
実は両側面はガラス窓では無く漆喰壁なのです。
もともとはガラス窓になっていたのですが、写真にある庇であったり、その上部にある屋根との納まりが複雑でかなり痛んでいたのです。
よって、今回は少しでも長持ちするよう、そして外観は以前と変わらない方法でご提案しました。
格子の横桟を取付けました。
右側の壁へ建て掛けてある部材がタテ格子です。
柱の見込(奥行)寸法内にタテ格子と横桟、それに4枚引違いのガラス窓を入れなければなりませんので、実はこの出格子の両サイドの柱だけ見込寸法を120㎜にしました。
最小の寸法で納めつつ強度を確保するため、横桟と重なる部分を欠き取ってあります。
さて、水屋廻りも納まり、大工工事も大詰めとなりました。
茶室の出窓外部に設ける格子です。
格子のピッチや寸法はもちろん既存と同じです。
上部にはホゾ穴を開けタテ格子をしっかりと固定しますが、下部は金物を部分的に取り付け、格子を浮かした状態で固定します。少しでも腐らず長持ちするための配慮です。そういう細かいところは少しアレンジしております。
簀子(スノコ)棚と妻板です。
それぞれ赤杉を利用し、女竹を間に挟んだ華奢なつくりとなっています。
茶事をスムーズに進めるために道具類を準備し、また終わった後の片付けを整然と手際よく行うための棚板なので、整理整頓がしっかりとできるよう機能的で、尚且つ、美しさが追求されます。
水屋棚の底部には流しを設けます。
厚さ0.3㎜の銅板でしっかりと加工するので水仕舞は問題ないのですが、見え掛りには念のため桧材を利用しました。
水皿と排水口は銅製で製作したのですが、やはりトラップを銅で製作するわけにはいきませんので、桝に設けた防臭トラップにより臭いを止めることにしました。この排水経路はお茶室の排水だけを流しておりますので、他の排水の臭いが上ってくる心配はないです。
水屋の蒲(がま)天井です。
通常、水屋上部の天井は掛け込み天井とすることが多いのですが、今回は少し特殊な場所へ配置したので無理をせず平天井としました。
また、水屋での作業を行いやすくするために水屋正面の壁や、向って左の壁に連子窓を設けるのですが、それも今回は外壁へ面した位置には設けられなかったので、行灯で照らすことにしました。
水屋の足元を3方囲う腰板には道具を掛けるための竹釘を取付けます。
竹釘(水屋釘)は腰板天端から1寸程下げた位置に4寸程度の間隔で、皮付きの面を上にして腰板からの出寸法は1寸2分程に取付けます。
今回は間取りの都合上かなり狭いスペースしか確保できませんでしたが、贅を尽くした仕上となります。
水栓の仕込みを裏側から見たところです。
かまし材を入れ微調整をして水栓の取付け位置にしっかり固定します。
私たちは図面を描き寸法を指示するだけなのですが、職人さんはその通りに施工しなければならないので本当に大変だと思います。
特にこういうミリ以下の微妙な隙間が気になる納まりを、大工さん水道屋さんの連携で納めるというのは本当にシビアな仕事です。
上手く取り付きました!
準備ができたら腰板を仕込みます。(何か工事が少し前へ遡ったような・・・・)
赤杉の中杢です。そこへ前回の水栓金具が腰板面ちょうどに取り付く位置へ穴を空け下地を固定します。
これを中途半端にすると板から水栓金具が微妙に離れてしまって座金を入れなければ納まらなくなってしまいます。